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スリランカ最大都市のコロンボで2024年9月21日、大統領選挙の投票後に報道陣の取材に応じる左派勢力・国民の力を率いるディサナヤカ氏(中央)ら=石原孝撮影
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 コロナ禍で経済危機が起きたスリランカで21日に実施された大統領選挙は、野党の主要候補2人が得票数を伸ばし、政権交代が確実になった。地元メディアによると、左派勢力・国民の力(NPP)を率いる野党候補のディサナヤカ氏の当選が有力視されている。

 物価上昇などで国民の負担が大きくなるなか、財政の健全化を進めてきた現職のウィクラマシンハ大統領は敗北が決定。低所得層向けの減税などを訴えた野党候補に支持が集まったとみられる。

 選挙管理委員会などによると、38人が立候補。22日午後4時現在、ディサナヤカ氏の得票率は約42%に。統一人民戦線(SJB)のプレマダサ党首が約32%で続き、ウィクラマシンハ氏は約17%にとどまった。

 スリランカでは、有権者が投票する際に、第1~3希望まで候補者名を記入できるしくみ。選管や地元メディアによると、当選するには得票率が50%を超える必要があるが、今回はいずれの候補も達しなかったため、上位2人に絞り、2回目の集計をし、第2、第3希望としての得票も足し合わせた総数が多い方が当選するという。

 政府は、結果を受けた混乱を…

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